長野県道・愛知県道・静岡県道1号飯田富山佐久間線ツーリング
冬も間近で遠出する機会もこれから減ってくるので、雪のないうちに長野県道・愛知県道・静岡県道1号飯田富山佐久間線(長いので以下県道1号と略)ツーリングに行ってきたゾ〜。
この県道は読んでの通り、静岡県・愛知県・長野県の3県をまたぐ珍しい県道だ。静岡県浜松市と飯田市を結び、途中から天竜川の対岸を走る飯田線と併走している。帰路になる国道152号は冬季閉鎖があるため、通行できるうちに行っておこうと思ったわけ。
新東名浜松いなさから、三遠南信自動車道を通って鳳来峡ICからスタート。国道151号を東栄方面に走ります。
浜松市に入ってここからスタート。
ちなみに途中、国道と重複します。
国道473号にある橋が落ちてしまった(再建中)ので、迂回路として天竜川の河川敷に仮設道路と沈下橋が敷設されていていますが、これが結構楽しい・・・。ちょっと変わった体験ができます。
ここから佐久間ダムまでの道は一気に険道めいてくる。トンネルが連続しており待避場が必ず数カ所設置してある。コイツの正体は新豊根発電所先に砂利の採石場があり、フルサイズのダンプカーが現場と採石場をピストン往復しているのだ。しかも2〜3台のグループで移動しているようで、1台出くわすと高確率で後続もいるというなかなかやべー道だ。畑薙第一ダムよりはるかに人里に近いところにあるのに、そりゃ観光客も思ったよりも少ないわけだ。
トンネルはこんな感じで、トンネル好きな人は楽しめるのでは?
ダンプカーだけでなく、対向車対策で必ずハイビーム、クラクションならして通過するようにしましょう。ちなみに道は裏ヤビツなみの狭さで、落ち葉も多くコンディションは必ずしもいいとはいえない。浮き砂と小石が多くてタイヤが滑る滑る・・・。ダンプがくると対面通行も難しい。トンネルには適度な待避スペースがあるので、むしろトンネルで出くわしたほうが、かわしやすいのではないと思います。
佐久間ダムまでの道のりはそんなに遠くはありません。
写真のトンネルを出るとすぐに到着。
迫力ありますねえ!
ザ・山奥って感じですが、中部天竜からそんなに離れていないのでもっと観光客がいてもおかしくないものですが、そこはそれ、道がよくなさすぎる。
斜面の上に佐久間電力館という資料館があります。
佐久間ダムと秋葉ダムのダムカードももらえます。(朝9時から)
休憩がてら見学してはいかがでしょうか。ちなみにここにある自販機はここいら近辺にある唯一の自販機です。ここから先の富山(とみやま)にも見当たらなかったので、潤いを求めている方はここで買っておくことをお忘れなく。
さ、ダムを渡って1号の旅を続けます。
この道の主人公、ダンプさんが見える・・・!
ダムの反対側は愛知県豊根村です。
豊根村富川地区までは24キロ。
ダンプがこないように祈りながら走るのだ。(言ってもそこまで気にするほどの頻度でもありませんが。)
しばらく行くと新豊根発電所です。
手前に休憩所兼トイレがあります。バイクでツーリングしている人も1〜2人見ましたが、大体ここで引き返すようです。オフ車勢が佐久間ダム対岸の県道288号に突っ込むのを見ましたが、ここは電力館のすぐ先から通行止め、後述の大嵐駅手前でも通行止めになっており中間部分はほとんど廃道のようなので、どうなったことやら・・・。
新豊根発電所の入口横にあるトンネルから再スタート。
しばらくいくと採石場があり、ダンプ軍団の跳梁はここでおしまい。
しかし交通量が減る分、道はよりくそめいてきており、砂・小石・落ち葉・苔とバイク乗りを殺すあらゆる仕掛けがふんだんに盛り込まれております。
佐久間ダムのため?佐久間湖を浚渫する船も動いていました。
まだ17キロもあるの!?飯田も遠いなあ。
・・・などと思っていた時期もありました。
うむ・・・。ちなみに写真にある道路はまだきれいなほうです。
本当にやべー道は止まりたくないので撮れませんでした。(笑)
足つけた瞬間葉っぱで滑って転けたりしたくないのだ。
ちなみに佐久間ダムから富山の間は携帯電話は使えません。
何かあったらたまーに通る地元の人か、ライフル銃担いだハンターおやじくらいしか助けを求める術がありません。
なので転ぶと本当にやべーです。
後述しますが、2018年11月現在、富山地区につながる道路はこの道しかありません。
事故ったときのやばさは奥多摩周遊道路なんかの比じゃないです。
やっと人里に出てきました。
豊根村富山地区です。食事できるところはざっと見た感じありません。
来富館なる施設があるようですが、少なくとも午前中は準備中な模様。
ま、ここは通過地点なのでささっと通り過ぎる・・・はずだった。
愛知県道426号で山越えすると、国道151号の道の駅豊根グリーンポートに戻ってこれる・・・という計画だったのですが、なんと通行止め。完全な調査不足でした。
前述のとおり、県道1号は長野県境あたりで通行止め。
ここから先には行けません。右折して橋を渡ると静岡県浜松市天竜区水窪町で、大嵐(おおぞれ)駅があります。
ここに水窪から山の中をトンネルでこえて電車がきます。トンネルとトンネルの間にある駅です。この駅舎、結構豪華なのですが自販機がないのが惜しい。
もう一つ、上の写真左から西山林道という舗装林道で長野県天龍村までおりていくことができるらしいのですが、何とこれも数キロ先で路面崩落で通行止め・・・。ちなみにこの道は途中天竜川林道という舗装林道と合流して天龍村 or 静岡県水窪に行けるらしいのですが、分岐前で通行止めなのかどうかもわからなかったので断念。
ちなみに写真の通行止めサインは前述の県道288号です。
試しに行けるところまでいってみました。
飯田線の旧線で使用していたトンネルです。明かりもすくなく、全般的に水浸しで夜とかぜったい通りたくない。
トンネルを出てすぐに車が3〜4台とまっており、頑丈なゲートで通行止めになっていました。見ての通り完全に廃道ですねこれは・・・。
この車はトンネルの上の山にある夏焼集落の人のものかもしれません。単なる工事業者の車かもしれないけど。
さて困った。これからどうしよう。
しかたないので富山地区に戻り、道を聞こうと駐在所を訪ねましたが誰も出てこない・・。軽トラのタイヤを交換していた方に聞いてみたところ、やはりもと来た道を戻るしかないらしい。まじか・・・。ちなみに佐久間ダムを出発したのは朝9時前。この時点で11時。これを同じ時間かけて何と1号線に入った東栄まで戻らないといけない。とんでもないタイムロスだ。
まあ戻るしかないんだけどね。
さらば富山。また春頃に訪れるとしましょう。
やはりくそ道を何十キロも走るのは辛い。
東栄から国道151号に戻り、道の駅豊根グリーンポートに着いた時点で時刻は13時をまわっていた。本当はここから1号線に再度合流して平岡駅に併設している温泉&食堂で昼食と休憩をとり、遠山郷経由で帰るか、飯田市街までそのまま走って県道18号経由で帰るかと考えていましたが、この時間では日が暮れるのもすぐなので残念だけどパスしてこのまま151号を飯田市まで走り天竜川を渡り、県道18号を北上して県道59号に入り小渋ダム経由で大鹿村に入り、国道152号で茅野に出ることにしました。
この時期は17時になるともう暗いのでやってらんない。
紅葉がきれい。
県道59号はすごくいい道ですが、リニア中央新幹線の工事が近くであるらしく、ダンプの往来があります。注意しましょう。
国道152号に合流しました。
大鹿村から地蔵峠方面は路面崩壊で通行止めです。
なので、遠山郷を経由した場合もいったん飯田市街に出て59号で大鹿村に入らないと152号経由で北上することができません。
この秋の台風はいろいろなところに被害を出してますね。
またくるゾ〜。
国道152号はこの大鹿村〜分杭峠を越えるところまでがA級酷道だと思います。
きれいな路面だろう?こんなのほんの一部(以下略)
ちなみに分杭峠のゼロ磁場観光はもう冬季なので営業終了になっており、国道152号もこの区間は12月から冬季閉鎖です。
お、雪山。
iPhone Xsのカメラのおかげで明るいけど実際は真っ暗です。
152号を北上し、まいどおなじみ杖突峠の展望台。
気温は1度。諏訪湖と市街地の夜景を堪能。
ゆるキャンの聖地らしいので、プライムビデオでゆるキャンを観る(笑)バッテリー上がるの怖いので途中で終了。山をおりて甲州街道に合流して帰宅。
夕飯時には帰宅している計画でしたが22時帰宅、距離は約720キロ。日帰りのボリュームじゃないなこれ。県道1号の旅は予定通り進めば辛いけど楽しいと言うことがわかりました。来年全通することを期待しつつ、今度は1泊でいこうかな。