アフリカGSおじさんのブログ

CRF1000LとR1250GSAに体力吸われているおじさんのブログです。

東北雑に一周ツーリング(2日目)

明けて2日目。
本日は秋田市街を抜けて男鹿半島、国道101号をひたすら北上して青森県に入り、竜泊ラインを経て龍飛崎をまわり青森市街で1泊というプランです。

まずは秋田市街を抜けて海沿いの県道56号を北上、国道101号に合流して男鹿半島に入ります。天気は曇り時々晴れ。雨予報はなかった(フラグ)。

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巨大なまはげ像がお出迎え。
途中から『なまはげライン』に突入します。

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画像には入っていませんが、ババヘラアイス売りのオババが道路脇で商っていました。今回秋田県内走行中に何度かオババに出会う機会があったものの、対向車線にいたり、停車しにくい場所にいたりと、度々機会を見逃すうちに青森県に入ってしまい、結局食べる機会をつくれませんでした。再チャレンジするしかないんだよなあ・・・。あちこちに点在しているかと思ったらエンカウント率は結構低いのでご注意。1人だけ山形県遊佐町まで越境してきているオババはいました(笑)。

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これが、なまはげストレートですか。
なまはげラインは入道崎へ向けて半島をななめに突っ切るようにつくられており、激しいアップダウンと、長いストレートを堪能できる、とても楽しい道です。気持ちよすぎて秋田県の評価が爆上がりしました。昨晩ファミチキと焼き鳥で夜を過ごしたことはキレイさっぱり忘れてさしあげた。

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一気にスロットルをあけてのぼりまくる楽しさ。
いつもなら「ドコドコうるせーな」としか思ってなかったアフリカツインの二気筒エンジンのサウンドが実に心地よい。
私が秋田県警だったら間違いなくここにねずみ取りを置く。

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交通量もなぜか少なめで最高の高。
バイクで走るの楽しいなあ、と初心にかえったよう。
もし、ここが関東だったらもう、道志なんか秒で廃れているでしょう。

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周囲は田んぼ。
これぞ首都圏民が描く東北の景色。
昨日の夕飯がメロンパンだったことも忘れてしまいそう(しつこい)。

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刈り入れ時の風景はまた別格なんでしょうね。
真夏の東北地方は最高。大正解。
朝、出撃前に「今日は結構走るから、男鹿半島スルーしようかな」とか不遜な考えをしていましたが、実行に移さなくて本当によかった!!

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あの畝の部分をオフ車で走ったら面白そうだな
・・・とか思ったとか思わなかったとか。

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海沿いの県道55号に合流すると、ちょっと「険」めいてきますが、まあ普通です。
入道崎を目指します。

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入道崎に到着しました。
おお、日本海が素晴らしい。
能登半島新潟県で見るような日本海とはまた違った顔です。
実際現地に行ってみると同じ海でも場所によって、まったく雰囲気が違うのがハッキリわかって面白いですね。入道崎は観光地なので大きい駐車場と食事ができる施設が揃っています。ここで観光地価格の海鮮ものを食べてもな〜などと、もっと地元のにおいがする食堂とかに出会いを求めていたのですが、そんな機会はまったくありませんでした!!

何か食べたいものがあったら躊躇せずに目的を達する。
これが大変重要なのではないかと思います。

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地元に溶け込んだ食堂とか、ライダーに有名なお店とか、途中あるんだろうなあ・・・って期待に胸膨らませている、そんな時代が私にもありました。このご時世、道の駅ですら早い時間に食堂が終わっていたり、食堂自体が営業していないので、なめてかかるとコンビニ飯です。見知らぬ土地でちゃんとした食事にありつくには事前の調査が大事。今回のツーリングで学びました。

逆に言うとコンビニ自体は本当に不自由せず、どこにでも、それこそ津軽半島の先っぽである三厩地区にもあるので助かりました。

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観光客はそこそこいました。
ライダーは自分含めて4〜5人くらい。
朝9時半くらいなので、これから混むのかもしれません。
男鹿半島秋田市街から1時間半で先端までこれる素晴らしいツーリングスポットです。今回は時間の都合で一周はせず、ほぼ通りすがりみたいな感じでしたが、できれば1日ないしは半日かけてじっくり堪能したいですね。ゴジラ岩とか見てみたかったな。

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なまはげをイメージしたらしいソフトクリームで一息つきます。

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なまはげとアフリカツイン。
男鹿半島から脱出して先を急ぐことにします。

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これから津軽半島の付け根までお世話になる国道101号と合流します。
なんかナビをみると、違う道の方が速いらしくオススメしてきますが、海沿いを走りたいので無視することにします。

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国道101に入りました。
国道と言うにはなかなか・・・。能代まで40キロもあるんか。

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ところがどっこい、途中まではとても風光明媚な道でした。
何かの施設があるのか、大型車両も行き来するのでご注意。
釜谷浜というところでカクっと直角に右折して国道7号と重複部分に入りますが、このあたりは高速道路のICも近いせいか、交通量も大変多く、この日一番イラついた時間帯でした(笑)。国道7号と別れ、能代市街を抜けてJR五能線と並行して八峰町に入り、「道の駅はちもり」あたりまでくると山の中で交通量も極小になりました。

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道の駅はちもりです。
有名な湧き水があり、そのまま飲んでOKみたいなので空になったペットボトルに汲んで、後で飲みましたが冷えてないので「これマジでそのまま飲んでいいのかなあ・・・」という疑惑だけが頭の中に残り、味はなんとも。よく覚えていないのですがとりあえず腹は壊しておりません。

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道の駅はちもりのすぐ先が青森県です。
深浦町はとにかく広い。この日の全行程の半分とまではいかないまでも、それに近いくらいの距離は深浦町内でしめられていたかも。

そして青森県に入った途端、ガラリと天候が悪くなってきました。あと強風。
なんだかゲームでステージが変わったかのような劇的な変化。
雨はともかく強風には終始悩まされました。

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日本海の荒波、右手には五能線
天気がもう少しよければ最強のシチュエーションなんだけれども。
このあたりで一雨食らうのは覚悟しました。

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五能線追良瀬慰霊碑です。
ここで路盤ごと海に削られて列車が海中に落ちた事故が過去にあったそうな。
ここで五能線はぐいっと右にまがって目の前の河岸段丘みたいなやつを避けて追良瀬川を渡ります。地面がぬれているのでお察しですが、一雨どころかゲリラ豪雨みたいなやつを3〜4回食らいました。

道は雨の中でも最高だと思えるくらいのドライブに最適コース。なんというか首都圏より西の人は多分味わったことがない、自分の知ってる日本じゃない感があって旅の情緒たっぷり。基本ストレートで走りやすいですし。

途中白神山地の二ツ森に行く県道や、白神ライン(未舗装らしい)への分岐もあります。白神ラインは前知識なかったのですが、訪れた日は工事で通行止めのサインが出ていました。後日白神ラインを走破した方のツイートを見かけたので、災害で通行止めとかではなさそう。ちょくちょく工事をしているのかもしれません。

このあたりではやはり深浦町の中心地である深浦駅周辺が一番開けていて、コンビニもあります。ガソリンスタンドも点々とありますが、鰺ヶ沢五所川原まで抜けてしまえばセルフスタンドもあるので、そこまで持つなら、単価お高めのこのあたりで給油しなくても、いいかな?と思います。

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運の良いことに1日5本しかない五能線を間近で見ることができました。

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写真をよく見ると、運転手さんにガン見されていた。

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五能線津軽線のキハ40は今年度中に新型車両に置き換えられるそうなので、貴重な出会いになったかも。

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さて、五能線と併走する素晴らしいツーリング(雨食らったけど)も名残惜しいですが、五所川原市内に入っておしまい。津軽半島を北上して龍飛を目指します。雲行きはさらに怪しくなってきましたが、ここまで来て行かないという選択肢はない。
国道101号と分かれて県道12号に入ります。
ちょうど交差点の手前にコンビニがあるので休憩も可。

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写真では全然わかりませんが、田んぼの海です。圧巻でした。
同じような風景は青森県内を走行中何度か見ましたが、本当にすごい。
今回は県道12号を走っていましたが、もう一本海側のメロンロードなる道か、田んぼをはさんだもう1つ青森側のコメ・米ロードを走ればよかったかな。いずれまた再訪することになるでしょう(確信)。

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十三湊というか十三湖をこえて国道339号に合流。
途中観光客向けの施設があいていたので、名物のシジミ料理など昼食をとろうと思えばできたのですが、キャンプ客も交じっていたと思いますが、利用客多数なのでスルーしました。十三湊遺跡見学は次回以降に。このあたりから台風みたいな強風下での走行となり、写真をあまり撮っていません。いやマジで怖かったです。雨はほぼ降らなかったのですが、とにかく風が強い。もともと年中風は強い土地らしいですが、あれがデフォルトだとしたら、ずいぶん大変な場所なんだなあと思います。

中泊町小泊地区に入り竜泊ライン(たつどまりライン)に入ります。

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見てもわかりにくいと思いますが秋田で見た光景とは異なり、海もバチクソに荒れまくっており、心の中で「あーやばそ」と叫んでおりました。

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竜泊ラインは間違いなくライダーにとって、死ぬまでに走らないと死にきれない道トップ10に入ると思います。あいにくの天気でしたがテンションは激あがり。

前半は日本海ギリギリの沿岸をなぞるように走ります。これこれ、これを経験したかった!晴れていればもっとよかったけど・・・。

道中、要所に地元の青年団だか消防団だかが海の方を不安げに見つめながら番をしているのが、ものすごーーーく気になりました。天候のためだと思いますが、よそ者を見張っているのかと一瞬思ってしまう程度の後ろめたさは、やはりありました。

こんな天候ですが、バイクはそこそこ。しかも首都圏ナンバー複数。みんなここまで来て天気が怪しいくらいで引き返す訳ないんだよなあ。

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前方奥の山へ道が続いていますが、竜泊ラインの後半は激しい登りとつづら折りのカーブが連続する山道です。ここがまた楽しい!路面はよく維持管理されていますが、初心者はちょっと厳しいかもしれない、と思うくらいの険しさがあります。

そして標高をあげていくと今度は濃霧。展望台からの景色を見たかったのですが、それはまた次回にお預けとなりました。

展望台周辺は真っ白けで都心ナンバーのバイクが1台展望台駐車場に吸い込まれていきましたが、多分何も見えず徒労に終わったと思います。

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いままで自分が走ってきた道が一望できます。
これくらい標高を一気にあげていくので、とにかく面白い。
あと道路以外はすべて手つかずの山林。360度圧巻の風景。
ちなみにこの写真を撮った場所は結構な斜面&強風下で我ながらよく撮ったなと思います。当時記念に1枚残さないと後悔すると考えたんだろうなあ・・・。

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強風・濃霧の竜泊ラインを存分に楽しむと終点龍飛崎に到着します。
道の駅と青函トンネル記念館はあいにく休業していました。無念。
仕方ないのでここは龍飛崎の灯台だけを訪問するとします。

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とうとう本土の先っぽまできました。対岸は北海道!

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まあ、北海道見えなかったんですけどね。
明日の下北半島に期待しましょう。
自衛隊のレーダーが津軽海峡を監視しています。

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青函トンネルは前職で北海道出張が1度だけあり、飛行機を使わず特急&新青森から新幹線で帰った思い出が。札幌から函館までがやたら遠かった記憶しかありません。飛行機だと羽田〜千歳とかホントにすぐなんですけどね。

北海道新幹線は使いどころが難しいですよねえ。
札幌までつながったとしても東京から乗り通す意味があまりない。

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さて、バイクに戻って今夜の宿泊地・青森を目指します。
写真左に見えるホテル龍飛、一度泊まってみたいですね。見た感じ駐車スペースに屋根がないので強風でバイク倒しそうなのが怖いですが。

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階段国道も忘れずに写真撮っておきました。
みんな同じ考えなので短時間しか停車できず、1〜2枚撮ったら即退散。

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JR津軽線三厩駅に立ち寄りました。
運良く蟹田に向けて発車するキハ40の姿をとらえることができました。この路線も1日5本しかなく、この列車の後の17時台が最終です。狙って行った訳ではないので五能線ともどもメチャクチャ運が良かった。このなんてことない光景も新型車両への置き換えで貴重な1枚になりそうです。次回は多分見ることができない。

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線路の終端です。
奥の山の中は竜泊ライン。駅前の県道から竜泊ラインにつながっています。津軽線は当初この山々をこえて小泊を経て、五所川原に至る路線を想定していたそうです。

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驚くべきことに去年(2019年)まで有人駅だったんですよね。
いまでは電灯もついておらず、さみしい限りの駅舎です。

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駅舎の前で記念撮影。
この後、先ほど出発した列車を追って津軽半島を南下。
津軽二股駅を出発するところまでは捉えることができましたが、そこからはもうダメ。のんびり速度の気動車でもやはり鉄道は速いですね。

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駅前の県道から竜泊ラインに合流するのも面白そうですね。
誰もいなさそうでちょっと怖いですが。

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津軽半島の山の中に新幹線の駅があるらしい。
ということでいきなり現れる奥津軽いまべつ駅
本土唯一のJR北海道の駅です。
写真ではよくわかりませんが、津軽線津軽二股駅も併設されています。

「道の駅いまべつ」も隣接しており、ここで遅い昼食を・・・と思ったらやっぱり食堂は営業終了。お土産コーナーで売っていた謎の餅(1個100円)を2個食べてこの日の昼食とする!どうしてこうなった。

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17時半くらいに青森着。
シャワーで汗とつかれを流し、夕飯を求めて市街へ。
ひとけがない・・・。秋田と同じじゃん!!と思いましたが商店街は一斉休業に近い状態だったものの、飲食店はそこそこあいており、ホテルのフロントで紹介してもらった創作居酒屋でようやくおいしいものにありつくことができたのでした。

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最終的に勝利したのでよしとします。

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本日の走行距離は365キロ。
河口湖〜身延〜富士山コースとあまり変わらない、なんなら伊豆一周と大差ない距離でした。まる一日走り通した割には意外な。

明日は下北半島、大間崎を目指します。